目次
はじめに
はま屋.comをご覧のみなさん、こんにちは。長野県MTG界の公告塔(身長的な意味で)つちやです。
今回はモダンでも最もメジャーなコンボデッキである欠片の双子デッキについて紹介したいと思います。
欠片の双子コンボ
早速ですが、まずはデッキ名にもなっているコンボから紹介します。
まずは、やっかい児や詐欺師の総督といった、戦場に出たときに自身のパーマネントをアンタップする能力を持ったクリーチャーをプレイします。
次にこれらのクリーチャーに欠片の双子をエンチャント、または鏡割りのキキジキの能力を起動してコピートークンを戦場に出します。
すると、コピートークンの戦場に出たときの能力が誘発するので、エンチャントがついているオリジナルのクリーチャー、または鏡割りのキキジキをアンタップして再び起動。あとは同じことを繰り返すことで好きなだけトークンを出すことが出来ます。
この2枚コンボを各種カウンター、除去、ドローサポートでバックアップしていくのが基本戦略となります。
デッキレシピ
続いてデッキレシピを見てみましょう。
- ホリデーモダン(5/31開催)2位
- Main Deck(60 cards)
- 4 沸騰する小湖/Scalding Tarn [商品検索]
- 4 霧深い雨林/Misty Rainforest [商品検索]
- 3 蒸気孔/Steam Vents [商品検索]
- 1 踏み鳴らされる地/Stomping Ground [商品検索]
- 4 硫黄の滝/Sulfur Falls [商品検索]
- 1 地盤の際/Tectonic Edge [商品検索]
- 1 山/Mountain [商品検索]
- 5 島/Island [商品検索]
- 2 呪文滑り/Spellskite [商品検索]
- 4 瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage [商品検索]
- 4 詐欺師の総督/Deceiver Exarch [商品検索]
- 2 ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique [商品検索]
- 2 やっかい児/Pestermite [商品検索]
- 1 鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker [商品検索]
- 3 よじれた映像/Twisted Image [商品検索]
- 4 血清の幻視/Serum Visions [商品検索]
- 1 払拭/Dispel [商品検索]
- 4 稲妻/Lightning Bolt [商品検索]
- 4 差し戻し/Remand [商品検索]
- 4 欠片の双子/Splinter Twin [商品検索]
- 2 謎めいた命令/Cryptic Command [商品検索]
- Sideboad (15 cards)
- 2 古えの遺恨/Ancient Grudge [商品検索]
- 2 神々の憤怒/Anger of the Gods [商品検索]
- 2 殴打頭蓋/Batterskull [商品検索]
- 2 不忠の糸/Threads of Disloyalty [商品検索]
- 2 大祖始の遺産/Relic of Progenitus [商品検索]
- 2 血染めの月/Blood Moon [商品検索]
- 1 炎の斬りつけ/Flame Slash [商品検索]
- 1 残響する真実/Echoing Truth [商品検索]
- 1 払拭/Dispel [商品検索]
解説
こちらは欠片の双子デッキの中でも最近主流を占めているテンポ・ツインと呼ばれる形です。
これはドイツのプロプレイヤー、Patrick Dickmanが昨年10月に行われたモダンのGPで優勝してから広まった形です。
主な動き
コンボデッキでありながらコンボパーツであるやっかい児や鏡割りのキキジキの枚数を抑え、代わりに瞬唱の魔道士やヴェンディリオン三人衆といった優良なカードを取り入れビートダウンによる勝利も視野に入れた形となっています。
カウンターと瞬速クリーチャーとの組み合わせによるクロック・パーミッション戦略で相手に対処を迫り、隙をついてコンボを狙っていきます。
逆にコンボを警戒して構えている相手に対しては瞬速クリーチャーを追加していき、殴り切ってしまうことも出来る非常に強力なデッキです。
コンボパーツも含めデッキがほぼインスタントで構成されているため、相手のアクションを見てからコンボを狙いに行くのか、ビートダウンするのかを後出しで決定出来るのが強みと言えます。
よじれた映像
そのなかでもこちらは最近アメリカのプロプレイヤー、Owen Turtenwaldがコラムを書いて流行の兆しを見せている、よじれた映像を取り入れた形です。
よじれた映像はただのキャントリップとしても使えますが、パワー0のクリーチャーを使用する出産の殻デッキや親和デッキ相手には劇的な効果を発揮します。ほかにも、タフネス1のクリーチャーが多いこのデッキにおいては、相手が電解をプレイしてきたときに合わせて自分のクリーチャーを対象に打つことで被害を軽減することも出来ます。
逆に相手のライフを追い詰めている時には、詐欺師の総督を対象に取り、いきなり4点のダメージを与えることも出来ます。

欠片の双子デッキへの対策
モダンで最もメジャーなコンボデッキであるため、サイドボードに欠片の双子コンボ対策を取るのは、もはやモダンの嗜みと言っても過言ではないでしょう。
対策カード
コンボを封じるカード
対策カードについては基本的に無限トークンコンボに対する対策なので前回のキキ・ポッド対策が有効です。
亡霊の牢獄もまた、ビートダウンを仕掛けてこられた場合にも相手を減速させてくれるため、双子デッキへの有効な対策と言えるでしょう。 呪文滑りも有効な対策カードとなります。
欠片の双子の対象を変えて、自分の呪文滑りに欠片の双子に付けてしまいましょう。
ただし、詐欺師の総督と鏡割りのキキジキの組み合わせには手出し出来ないので注意です。
除去呪文
これも出産の殻デッキと共通する点なのですが、専用の対策カード以外にもクリーチャー除去によってコンボを妨害することが出来ます。
突然の衰微という打ち消し不可能な除去を持つ黒緑系が環境に多く存在するため、欠片の双子側もコンボを決めるために呪文滑りをプレイしてきます。
除去呪文で欠片の双子コンボを対策する場合には呪文滑りで妨害されないよう、意識して選択しましょう。

プレイで気を付けること
除去を構える
対戦中にプレイで意識することとしては、相手が3マナ立っていたら除去を構えるようにしましょう。
欠片の双子はタップ能力を与えるオーラ呪文なので召喚酔いのクリーチャーにつけてもすぐに起動が出来ません。
対戦相手はこちらのターンにやっかい児や詐欺師の総督をプレイする必要があるのです。
仮に手札に除去がなくても「構えているかもしれない」というだけで相手にはプレッシャーとなるので簡単にタップアウトしてしまわないようにしましょう。
逆に自分は相手が3マナ立てていない隙をついて展開するようにしましょう。
ただし、鏡割りのキキジキの場合はキキジキ自身が速攻を持っているため、いきなりコンボが始まってしまいます。双子側がタップアウトしていたとしても、土地が7枚(※)あれば注意が必要です。
※やっかい児or総督(3マナ)+鏡割りのキキジキ(5マナ)で8マナ必要ですが土地をアンタップすることで1マナを稼ぐことが出来る。
血染めの月
また、3色以上のデッキを使っている場合サイドボード後に血染めの月を出されること警戒する必要があります。
霧深い雨林などのいわゆるフェッチランドでは優先的に基本地形をサーチしてきましょう。
また、血染めの月を破壊できる呪文を持っている場合は特殊地形しかコントロールしていなくてもプレイに対応して色マナを出しておいて、血染めの月が解決した後に破壊することが可能です。
どれも非常に基本的なことですが、意識するだけで双子デッキ側はやりにくくなっていくので実践してみてください。
タルモ・ツイン
テンポ・ツインの元祖、Patrick Dickmanがプロツアー神々の軍勢で披露したのが、さらにアグロ要素を強めたテンポ・ツインの最新版。タルモ・ツインです。
デッキ
- Main Deck(60 cards)
- 4 霧深い雨林/Misty Rainforest [商品検索]
- 4 沸騰する小湖/Scalding Tarn [商品検索]
- 3 蒸気孔/Steam Vents [商品検索]
- 2 硫黄の滝/Sulfur Falls [商品検索]
- 2 内陸の湾港/Hinterland Harbor [商品検索]
- 1 踏み鳴らされる地/Stomping Ground [商品検索]
- 1 繁殖池/Breeding Pool [商品検索]
- 2 島/Island [商品検索]
- 1 山/Mountain [商品検索]
- 1 森/Forest [商品検索]
- 4 瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage [商品検索]
- 4 タルモゴイフ/Tarmogoyf [商品検索]
- 3 詐欺師の総督/Deceiver Exarch [商品検索]
- 3 やっかい児/Pestermite [商品検索]
- 2 漁る軟泥/Scavenging Ooze [商品検索]
- 4 稲妻/Lightning Bolt [商品検索]
- 4 差し戻し/Remand [商品検索]
- 4 血清の幻視/Serum Visions [商品検索]
- 4 欠片の双子/Splinter Twin [商品検索]
- 2 謎めいた命令/Cryptic Command [商品検索]
- 2 炎の斬りつけ/Flame Slash [商品検索]
- 2 ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe [商品検索]
- 1 電解/Electrolyze [商品検索]
- Sideboad (15 cards)
- 2 古えの遺恨/Ancient Grudge [商品検索]
- 2 神々の憤怒/Anger of the Gods [商品検索]
- 1 殴打頭蓋/Batterskull [商品検索]
- 1 焼却/Combust [商品検索]
- 1 対抗変転/Counterflux [商品検索]
- 1 四肢切断/Dismember [商品検索]
- 1 払拭/Dispel [商品検索]
- 1 仕組まれた爆薬/Engineered Explosives [商品検索]
- 1 自然の要求/Nature’s Claim [商品検索]
- 1 否認/Negate [商品検索]
- 1 漁る軟泥/Scavenging Ooze [商品検索]
- 1 呪文滑り/Spellskite [商品検索]
- 1 饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine [商品検索]
解説
青赤の欠片の双子デッキに緑を加え、タルモゴイフ、漁る軟泥といった優良クリーチャーを追加しています。
欠片の双子デッキはあまりにメジャーであるため、サイドボード後は相手の対策カードを潜り抜けてコンボを決めなければなりませんでした。そのため、コンボを警戒させながらビートダウンするテンポ・ツインへと移行していったのですが、本来ビートダウン目的ではない、パワーが1や2のクリーチャーで殴りきるというのは苦しいものがありました。
そこで、軽くて相手に対処を迫るクロックとしてタルモゴイフを追加し、さながらレガシーのカナディアン・スレッショルドのように、RUGカラーのクロックパーミッションとして戦うことが出来るよう進化させた形がこちらです。

メイン戦は、強力なクロックで相手に除去を使うのか、コンボに備えて温存しておくのかの2択をつきつけます。
また、サイドボード後には相手の対策によって無駄カードになりやすく4マナと重い欠片の双子を減らす選択肢が取れるのも強みです。
ビートダウンして勝利することをメインの戦略に置き換え、相手のコンボ対策カードを逆に無駄カードに変えてしまうことで、マッチを通して高い勝率を稼げるのが魅力です。
おわりに
欠片の双子デッキはモダンでも強力なデッキの一つに数えられるトップメタのデッキです。ぜひ実際にプレイしてみてその強さを味わってみてください。
また、自身で使わないにしても大会に出れば1度はマッチアップされるくらいの使用者数がいるため、相手について理解をしておくことが重要だと思います。
気づけばグランプリ神戸まであと2か月!?まだまだ本戦までは間に合います。
この夏モダンで楽しみましょう!
それではまたお会いする日まで。
つちや
この記事を書いた人
つちや
長野県が誇る日本人最高峰のMTGプレイヤー(身長的な意味で)。早寝早起きが得意。
ブログ[つちやの日記]
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