挨拶
こんにちは。長野のプレイヤー、オサです。
今回はグランプリ神戸まで2ヶ月ということで、そのフォーマットであるモダン関連の記事を書いていきます。
モダンは多種多様なデッキが存在しますが、その中で、恐らく現在Tier2付近に存在する赤緑ウルザトロン(無色トロンと呼ばれることもありますね)についてポイントを解説していきます。
なぜ赤緑ウルザトロンかと言えば、前回のモダンの国内GPであるGP横浜2012で私は赤緑ウルザトロンを使って11位になったことが背景にあります。
といっても、当時と現在ではメタゲーム、そしてプレイヤー全体のスキルが全く違いますから、あくまで参考程度に捉えて下さい。
赤緑ウルザトロンってどんなデッキ?
ウルザの塔、ウルザの鉱山、ウルザの魔力炉を可能な限り早く揃えて、解放された者、カーンやワームとぐろエンジンをプレイすることで勝利を目指すデッキです。


最速で3ターン目に戦場に出たカーンは対処が非常に難しい上に、たとえウルザトロンが揃わなくても、紅蓮地獄や忘却石などを駆使してボードコントロールの振る舞いも可能です。コンボを搭載したボードコントロールデッキと言えるかもしれません。
デッキの構成
まず、赤緑ウルザトロンのサンプルデッキレシピを紹介しましょう。
- サンプルデッキ「赤緑ウルザトロン」
- Main Deck(60 cards)
- 2 森/Forest [商品検索]
- 4 燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows [商品検索]
- 4 ウルザの鉱山/Urza’s Mine [商品検索]
- 4 ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant [商品検索]
- 4 ウルザの塔/Urza’s Tower [商品検索]
- 1 幽霊街/Ghost Quarter [商品検索]
- 1 ウギンの目/Eye of Ugin [商品検索]
- 3 ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine [商品検索]
- 1 引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn [商品検索]
- 4 古きものの活性/Ancient Stirrings [商品検索]
- 4 紅蓮地獄/Pyroclasm [商品検索]
- 4 森の占術/Sylvan Scrying [商品検索]
- 4 彩色の宝球/Chromatic Sphere [商品検索]
- 4 彩色の星/Chromatic Star [商品検索]
- 4 探検の地図/Expedition Map [商品検索]
- 4 大祖始の遺産/Relic of Progenitus [商品検索]
- 4 忘却石/Oblivion Stone [商品検索]
- 4 解放された者、カーン/Karn Liberated [商品検索]
- Sideboad (15 cards)
- 2 古の遺恨/Ancient Grudge [商品検索]
- 3 自然の要求/Nature’s Claim [商品検索]
- 1 墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage [商品検索]
- 2 倦怠の宝珠/Torpor Orb [商品検索]
- 2 呪文滑り/Spellskite [商品検索]
- 2 窒息/Choke [商品検索]
- 1 世界のるつぼ/Crucible of Worlds [商品検索]
- 2 内にいる獣/Beast Within [商品検索]
デッキの3分の2が土地か土地をサーチするカード、または色マナ変換のアーティファクトで占められています。
このデッキがいかに序盤にウルザトロンを揃えようとしているか、レシピを見ただけで分かりますね。
採用されているパーツの意味
《古きものの活性》《森の占術》《探検の地図》

森の占術、探検の地図は足りないウルザ土地やウギンの目、必要によっては幽霊街、燃え柳の木立ちをライブラリーからサーチします。
古きものの活性はライブラリーのトップ5枚から無色のカードを1枚手札に加えることが出来るので、その時一番自分が欲しいカードを選択出来て非常に強力です。
《彩色の宝球》《彩色の星》

色マナ変換兼ライブラリー圧縮のアーティファクトです。
色マナの出る土地が極端に少ないこのデッキで、色マナと1ドローを供給してくれる重要な役割を持ちます。
《紅蓮地獄》《大祖始の遺産》

紅蓮地獄は序盤に展開されたあらゆるクリーチャーを除去して相手の速度を緩めることが出来ます。
大祖始の遺産は単体だとキャントリップの付いた墓地対策ですが、紅蓮地獄と組み合わせると相性抜群です。
紅蓮地獄をプレイした後で、大祖始の遺産を1マナ起動すると(対戦相手が何もしなければ)タルモゴイフを除去することが可能です。
不死や頑強を持つクリーチャーも、それらが墓地に落ちた際の能力誘発に対応して大祖始の遺産を1マナ起動すると戦場に戻ってこなくなります。
《忘却石》

紅蓮地獄、またはカーンによって盤面が抑えられなかった場合に、全てをまっさらにする忘却石は非常に強力です。
全体除去の観点だと、全ては塵を採用したリストも見かけますが、忘却石はプレイ即起動で8マナなのに対し、こちらは7マナと軽いのですが、対親和の場合に強烈な裏目になることが難点です。
《カーン》《ワームとぐろエンジン》《エムラクール》

赤緑ウルザトロンの勝ち手段です。
解放された者、カーンは戦場、手札と相手に干渉し続けることが出来る上に、+能力は忠誠が+4も上昇するので、非常に除去することが難しいプレインズウォーカーです。
また、最終奥義はゲームをやり直すというものですから、相手に無限ライフのコンボを成立されても覆すことが出来ます。
ワームとぐろエンジンも除去耐性に優れ、相手を圧倒できるサイズです。
引き裂かれし永劫、エムラクールはいうまでもなく、サイズと能力はマジックでも屈指の強さです。
これは基本的にウギンの目からサーチしてプレイすることになります。
最速では6ターン目にプレイすることが可能なので、15マナとはいえ運用可能なカードです。
サイドボードの考え方
モダンの環境はとても広く、全てのデッキに対してカバーできるサイドボードを用意することは残念ながら出来ません。
しかし、その場合はAかつBの要領で、色々なデッキに対して有効なカードを数多く採用することでサイドボードに厚みを持たせることが出来ます。
サンプルだと、
- 《自然の要求/Nature’s Claim》は親和、双子系、そしてバーンデッキ
- 《倦怠の宝珠/Torpor Orb》は双子、殻系のデッキ
- 《呪文滑り/Spellskite》は双子、オーラ、感染、バーン、紅蓮地獄が効かないビートダウン
と3種類のカードを挙げただけでこれだけ汎用性の高いカードが採用されています。
《内にいる獣/Beast Within》も非常に汎用性が高いカードです。
赤緑トロンは有力なデッキの中では基本的に双子デッキが苦手なので、対双子用のカードをサイドボードに数多く採用したいですね。
最後に
今回は赤緑ウルザトロンについて簡単に説明してきました。いかがだったでしょうか。
今回の記事で何か参考になることがあれば幸いです。
有力なデッキに対する相性の良し悪しや、メインボードの構成の考え方等については、また機会があれば書きたいと思います。
それではまたどこかのはま屋でお会いしましょう。オサでした。
この記事を書いた人
小林(オサ)
北信地方の古参プレイヤー。本名で呼ばれることは少なく、長野勢からは”オサ”と呼ばれている。
大会よりFOILカードを集めることに執念を燃やしており、その圧倒的なFOIL資産と練習しない量は長野でもトップクラス。
ブログ「オサ日記」
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